韓国語を勉強されている方の中には
韓国の小説をそのまま原文で読んでみたい!
という方も多くいらっしゃると思います。
韓国の小説にはどのような特徴があるのでしょうか?
小説の装丁、平均的な価格、おすすめ作品など韓国の小説にまつわるあれこれをご紹介します。
韓国の小説の特徴
日本と比べてみると結構面白い違いがありますよ!
装丁がおしゃれ
これは韓国だけに限ったことではないですね。
最近の本は装丁が凝っていて手に取るだけでもワクワクします。
ソフトカバー仕様が多い
文庫本ではない日本の小説はハードカバーのものが主流だと思います。
こういう固い表紙がついているもの ↓
その点、韓国の小説はソフトカバー仕様のものが多いです。(ハードカバーの小説ももちろんありますが。)
韓国の小説は左とじの横読み
日本の小説の場合
右とじの縦読みが基本です。
韓国の場合は左とじの横読みが基本です。
完全に蛇足なんですが、この雨宮まみさんの『東京を生きる』は本当に名著なのでおすすめだけさせて下さい…
作者プロフィールが細かい
どの小説も見開き1ぺージ目に写真入りで、かなり詳細にプロフィールが書かれています。
映画化された『トガニ』や『私たちの幸せな時間』のコン・ジヨン
ドラマ『ファンジニ』の原作など、歴史小説を多く手掛けるキム・タックァン
韓国女性作家の重鎮、パク・ワンソ(2011年に逝去されました)
これは『愛の後にくるもの』という東京とソウルを舞台にした恋愛小説。
コン・ジヨンが女性視点を、辻仁成が男性視点からの物語を書いています。
私は辻仁成がエコーズというバンドを組んでいたことをこれで知ったぞ…!
本の価格
本の後ろのバーコードのところに価格が書いてあります。
大体10000ウォン前後が多いです。
おすすめ作品
『トガニ/도가니』 コン・ジヨン(공지영/孔枝泳)
韓国の光州で実際に起こった聴覚障がいの子供たちが通う学校で起きた性的虐待事件をモデルに書かれた小説で、内容としてはかなりヘビーで世の中にこんな理不尽がまかり通って良いのかと怒りとやるせない気持ちになります。
ですが、この作品がきっかけとなり2011年の10月に「性暴力犯罪の処罰等に関する特例法改定案」が国会を通過し、加害者にはより重い処罰が課されるようになりました。 この法案は別名「トガニ法」と呼ばれています。
2011年にはコン・ユが主演で映画化もされています。
映画版
『どきどき 僕の人生/두근두근 내 인생』 キム・エラン(김애란/金愛爛)
17歳という若さで子供を授かった夫婦の息子は、人より早く老いる「先天性早老症」を患っていた。
16歳になった息子の身体年齢は80歳。ある取材がきっかけで一家に注目が集まりだし、一日一日老いていくことが全てだったアルムの人生に”ドキドキ”という感情がうまれて…
キム・エランは1980年生まれの女性作家で、新鋭作家として多くの作品を発表し、多くの人気を集めています。
この小説の中で、アルムは両親をモデルにして小説を書いているのですが、各所で出てくるアルムの文章の表現がとてもきれいで、悲しいストーリーではあるものの、さわやかさがあるというかあまり悲しさを感じさせないような部分も多くてとてもいい作品でした。
2014年にカン・ドンウォンとソン・ヘギョが主演で映画化もされています。
邦題は『世界で一番いとしい君へ』
日本で韓国の小説を購入するには
現地で買うよりも高くなってしまいますが、日本でも取り扱っている書店があります。
・ハングルの森 楽天市場店
韓国語教材、書籍専門書店
・亜東書店 楽天市場店
中国・台湾・香港・韓国の輸入図書販売
外は夏(韓国書・ハングル)
キム・エランの最新作
・ハングルプラス書店
韓国の本、グッズの取り扱い
日本語翻訳版と読み比べてみよう
実は日本で翻訳されている韓国の書籍もたくさんあります。辞書を引きながら読むのもいいですが、原書と日本語版を見比べてみる方が頭に入ってきやすいのと、いろいろ表現の発見があるので非常におすすめの勉強法です。
まとめ
韓国旅行に行った際などに本屋に立ち寄るのもまたグルメや観光地などとは違った楽しみがあります。
ぜひ旅の記念などに買ってみてはいかがでしょうか?